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日本医療薬学会雑誌に節薬バッグの調査報告が掲載

医療費の増大は年々深刻化しており、医療費抑制を目指した残薬管理は、薬剤師にとって重要な責務である。本取り組みでは外来患者に対してブラウンバッグを用いた残薬管理と服薬アドヒアランス改善のための介入を行い、薬剤師による残薬管理や継続した服薬支援が医療費削減はもとより服薬アドヒアランスにどのような影響を与えるかについて解析した。対象患者は66例、平均年齢は71.5歳、平均服薬数は6.7剤であった。初回残薬持参日から6ヵ月の間で、1人あたりの残薬金額は8,118円であり、総残薬金額535,780円のうち、削減薬金額は313,372円(58%)、保留薬金額は90,245円(17%)、廃棄薬金額は132,163円(25%)であった。服薬アドヒアランスは介入前と比べて介入6ヵ月後に有意な改善が認められた。外来患者へのブラウンバッグを活用した残薬管理や服薬支援は、医療費削減はもとより服薬アドヒアランスの改善に有効であった。服薬アドヒアランスを改善し維持するためには、地域の薬局薬剤師が積極的に残薬管理に介入し、患者個々の状況を踏まえた継続した服薬支援が重要である。

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